その後のロング・ヌードル・バー:
Wrong Noodle Bar


2008年には、さらにヘルシンキの中心部に移転して、店舗を独立させていた!
それなりに繁盛しているようだ。
そしてこの数年の間にちょっとメニューが変わり
色々と・・・wrongなモノが・・・増えていた・・・。
 ヨメはんの注文したのは(させたのは)、これ・・・商品名は敢えて今は伏せておく。 ヤパニライネンにはちょっと各自でお考えいただきたい(日本人なら誰でも知ってる単語だ)。

 因みにお箸は前回は使い捨ての割り箸だったが、現在の店舗では洗って使えるプラスチック製の箸が用意されている。
 エコロジーに配慮した結構なことだがしかし、やたら長くて丸い棒なので、(こちとら本物の日本人としては)使いにくいったらありゃしない。 中国の時代劇やカンフー映画で見たことのある感じの丸くて長い箸だ(?)。
 「油そば」と「ヤキソバ」を足して2で割らず(!!)、それを「濃ゅい濃ゅいスープ」とともに「丼」に盛りつけて、これでもかと胡麻をトッピングするとこんなモノが出来あがる(!?)。
 で、この食べ物の名前は・・・なんだと思う・・・??

 「NINJA NOODLE」

 はい正解。 なるほどなるほど・・・まだ多いからなぁ、日本には・・・忍者。 忍者の主食といえば昔からコレ、「忍者麺」ですよねぇ!(って・・・付き合い切れねーよ! 「ninja」という日本語ほど海外で有名なワリに、その意味がムチャクチャになってる単語はないのではなかろうか?)
どうやらこのネーミングは、
細君が「頼むから量の少ないものを・・・」と注文した「お子様向けメニュー」だったからだと気がついた。
 因みにこの「忍者麺」、前回の「ラメン」と何が違うのかといえば・・・「汁がラメンよりもさらに濃い」という点である。
 お子様のテンションも血圧もアゲアゲだ!
 ワタシが注文したのは・・・当店で一番値段の高いメニュー!・・・これだ
 英語でこれを、「chiken katsu rice」という。
 チ・・・チキン・カツ定食をヘルシンキで食えるなんて、夢にも思わなかったよ!!

 小鉢にサラダ(マヨネーズっぽいドレッシングで和えたキャベツ)、カツ(鳥のササミ)の皿と、ご飯(ちゃんとジャポニカ米だった)・・・そしてなぜかご飯の上にキャベツ(しかも例の「酸っぱくないザウアークラウト」)・・・。

 ・・・なぜカツの皿の方にキャベツを乗せない?!・・・
ヘルシーな「三角食べ」を徹底させようっちゅう魂胆か!
 味は・・・美味かった。 フツーに美味かった。 つまり良くも悪くも家で食ってるのと何ら違わない(ということはつまり、「わざわざ店で食べるような味ではない」と・・・いやいやそれは悪口になるから書かない方がいいと思う←と、書いてしまった)。

 カツのソースは・・・ブ○ドッグ・ソースかイ○リ・ソースか区別が付かなかったが、まぁとにかく・・・貴方の家の食卓に置いてあるのと同じソースだ(!)。

 さて・・・この店のことを皆がweb上でどう評しているのか気になって調べてみたのだが、写真付きで料理が紹介されているブログなど見ると・・・同じメニューでもそれぞれちょっとづつ違うんである(!)。
 我々と同じような時期に同店を訪問された方の記事や写真を見ても、明らかに本項の写真と内容や見た目が違うものがある!(皿の形や大きさのみならず、ワタシが注文した「ミソ・スープ」は「緑茶を注文したら出てきたもの」として紹介されているし(!)、ニンジャ・ヌードルはいつのまにか「ケチャップのつけ麺」みたいなものになっていたりした!) 一体これはどういうことだ?? バラバラやないけ、責任者でてこい!!

 「Wrong Noodle Bar」のホームページ(→http://wrong.fi)で何らかの答えが得られるだろうか?
 トップページにはキャッチコピーとして「wrong attitude,better health!」。 これをどう訳すか・・・「悪い態度、より良い健康!」と、直訳していいのか? つまり「メニューやサービス内容はその時々、店員によってもバラバラですが、体に悪いものは提供しておりません」・・・という意味??
 「アジア発オリエンタル・フード! デリシャス&ヘルシー! オサレなアナタにオサレなファスト・フードを!」・・・みたいなことを謳っているようだが、「最初に『wrongだ』と言っているんだから、ウソはついてない」と開き直り、いや悪ノリしているようにしか思えない(!)。
 オーナーの名前が、中国人の「ロンさん(Mr.Wrong)」ではないかとも(好意的に)考えたが、どうもそういうことでもないようだ。
 いっちょまえに(~o~)フランチャイズ展開を募集しており、ヘルシンキ以外にエスポー、最近タンペレにも出来たというじゃないか。

 我が細君が、同店やスシ・バーで「いぶかしげな顔」をしていたのは、実はこの辺りのスタンスがお気に召さないのだ。 つまり:

フィンランド=外国において
「誤解された日本食(=日本の文化)が、日本の文化(=日本食)をさらに誤解させていく」
(・・・のではないか)
ということを、やや国粋主義的に感じているのである。
日本人として「間違った認識」を野放しにしておくのは言うに及ばず、
無責任に世界に広めるは国賊である、とまで感じている・・・・・・

 ・・・というようなことを細君は、フィンランド語や英語で店員に訴えることができないので、余計に「いぶかしげな顔」をして、ヘンなラーメンをすすっていたんである(!)。
 ようやく一言出た日本語は「…マズ」という一言だった。 そしてワタシはそんな様子を見ながら大笑いしていた(!)。


 フィンランドの「Wrong Noodle Bar」のラーメンは、「ラメン」という独自の進化(新化?)を遂げたモノになっていたが、モスクワでインスタント・ラーメンを見つけたので、この際ついでに取り上げておこうと思う(さもないといつまで経ってもアップできそうにないから!)。
 最初に書いておくが、それは「wrong」になっていないので、安心していただきたい。
 2007年モスクワのスーパーマーケットにて購入。 ワリと高かったと記憶している。
 四角いから「インスタント・ヤキソバ」、3分経ったら湯切りしなくっちゃ・・・と思ったが、実はインスタント・ラーメンである。
 輸入品ではなく正真正銘のモスクワ製。 ホテルに帰って早速食べてみることにする。
 「(四角いカップの中に)丸い乾麺」、「かやく」「粉末スープ」「オイル(仕上げにお入れください)」、さらにプラスチック製のフォークまで同梱されていて、イタレリつくせり。
 スペツナズも御用達か!?
 ワタシは「チキン風味」、同行のY氏は「エビ風味」をそれぞれ購入(←またしても「エビかチキンか」と来たもんだ! なぜ「しょうゆ」か「みそ」かという選択肢がない?!)。

 さぞやwrongだろうなぁ、ウシシシ・・・ということで他の同行者4名も一室に集まり、二人の凄惨な光景を楽しみにして待つ・・・と、思ったがところがしかし・・・!!

 ・・・美味い! 間違い無く日本でも通用する。 これを買いにモスクワへまた行きたいぐらいだ!
 日本を発つまでは、宿敵ロシアの食い物に美味いモンがあるわけがないとぐらいに考えていたが、なんということでしょう、まず「ハズレ無し」と言って良かった!


 因みにフィンランドでは今に至るまで、(○清カップ・○ードルやタイなどからの輸入品以外には)独自製造のインスタント・ラーメンを見たことが無い。「宿敵」ロシア人の製造したインスタント・ラーメンの方が「間違ってない」とは、なんたることだ(!)。

 当然のことだが各国独自の「料理」という文化は奥が深く、それを外国人が「見よう見真似で」再現しようというは、そりゃ難しいものだ。
 ナポリには無い「スパゲティ・ナポリタン」、天津には無い「天津飯」、東京にあっても大阪には無い「大阪焼き」などなど、日本人も相当「wrongなメニュー」を作り出しているので、フィンランド人の「なんちゃって和食」のことを言えたものではないことはわかっている。
 わかっちゃいるが、しかし・・・
 日本から発つフィンランド航空の機内食では、毎回必ず(と言って良い)「蕎麦(冷やし茶そば)」が出て来る。 フィン・エアをよく利用している人にはお馴染みだろう。 
 画像は最近のものだが、(「noodle sauce」と英語表記するとなんだか味気ない印象を受けるが)ちゃんとした「そばつゆ」が付いている。

 しかし実は、1995年にワタシが初めてフィン・エアに乗った時にソバに付いてきたのは・・・・・・しょうゆだった
(フィンランド人の目には、同じように黒い「そばつゆ」と「しょうゆ」の区別は付かなかったらしい! 2年後の再渡芬の際にはちゃんと「そばつゆ」になっていましたのでご安心を)
この際ちょっと調子に乗って
フィンランド往復の機内食における
wrongな和食
・・・を取り上げてみる。

(そのスジから怒られたら削除する(~ヘ~))
2010.10.23(か)

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