メッサーシュミットMe109G-2戦闘機(MT-208)

駿馬の誉れ高い、メルスMersuのG-2型。
1999年にポリPori市近郊の塩湖から引き揚げられ、現在もレストア作業中のMT-208号機です。
以下の写真は、2001年冬から翌年冬にかけて、ヴァンターの航空博物館に展示中だったものです。
この「MT-208」号機は、ドイツから購入した最初のMe109G-2のうちの1機で(Werke Nr.14743)、
戦時中に4機撃墜のスコア(3人のパイロットによる1944年7月の記録。すべてソ連空軍のエアラコブラ)を
記録した機体で、その後も戦争を生き延びました。
ところが1946年1月8日、フィンランド北部のボスニア湾上空で無人標的機(その曳航機はフォッカーC.X!)と
実弾を使った演習中、本機はその曳航ケーブルを射撃してしまい切断。
速力を失い急接近する標的機を避けることが出来ずに空中衝突し、不時着水(パイロットは無事救出)。
それ以来50年余りの間、湖底に眠っていたものです。

因みにG-6型「MT-507」はこちら参照→メッサーシュミットMe109G-6/Y
その他メルスのパーツ等はこちら参照→メッサーシュミットMe109G(部分)




やっと遭えたね。。。。!!
感涙咽びながら、救国の志士:メルスの魂と精神融合を交わすワタシ。

(。。。ウハウハのワタシの姿なんかさておき、
この写真からMe109の胴体のスマートさ(幅の細さ)がお分かりいただけるかと思う)




胴体後半部は残念ながら、まるごとレプリカを作らなければいけないようです
(本来この機体は戦後の「青いラウンデル」を描かれることなく墜落した機体なのだが。。。
レストア作業中の暫定的塗装か?)。




左主翼上面。戦時中の「(幸運の)青い鉤十字」の塗装が、わずかですが残っています!!
(実はその隣に、消されていたドイツ空軍の棒十字の痕跡も残っている)
その青の鮮やかなこと!
機体毎に塗装色は異なっていたとは思いますが、
少なくともこの機体に見られるハカリスティの青は、イメージしていたよりも俄然、鮮やかです。
(右の写真、クリックして拡大画像)




尾翼部分。
方向蛇や昇降蛇といった動翼部も、残念ながらレプリカを起こさなければいけない
(一番薄い金属部分のひとつでもあったため、
塩湖の湖底に眠っていた50年の間に完全に腐食されたのだろう)。




右側主脚とその車輪。
(下の写真、クリックして拡大画像)

全然関係のない話だが、
このようにかなりしっかりとした鉄柱である実機の脚ではあるが、
その取り付け角度もあり、模型では実に華奢な頼りないパーツとなる。
阪神淡路大震災の際、ワタシや友人のメッサーの完成品は
1/72でも1/48でも、すべてこの脚を折られてしまったものだ(!)




右主翼上面の、タイヤ収納部にあたるバルジ。




本来は左主翼下面に装着されていたラジエーター(の、そのグリル)。
車輪の外された主脚の構造にも注目。
(クリックして拡大画像)




左主翼下面、タイヤ収納部とその内側。
(クリックして拡大画像)




機首上部構造。
機銃(7.92mmMG17)装着部およびコクピット前面付近。




エンジンはダイムラー・ベンツDB605A-1。




因みにMe109G-6/Y型「MT-507」はこちら↑



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