フィンランド資料:和書
kirja:japanissa


フィンランド全般&戦史   空軍&在芬ドイツ空軍&フィンランド航空    陸軍&W-SSフィンランド人義勇兵


フィンランド全般&フィンランド戦史
誌名 著者 出版社/年 内容 ISBN
雪中の奇跡 梅本弘 大日本絵画/1989 「冬戦争」におけるフィンランド三軍の活躍と歴史を克明かつ具体的に記した、日本語で読める最高(唯一)の書籍。戦場写真も豊富。現在は新装版になっている。かつて「モデルグラフィックス」誌に連載されていたものの再編集/加筆されたもの。 4-499-20536-0
流血の夏 梅本弘 大日本絵画/1999 「継続戦争」(特に1944年夏のソ連軍大攻勢)におけるフィンランド三軍の活躍と歴史を克明かつ具体的に記した、日本語で読める最高(唯一)の書籍。戦場写真も豊富。かつて「モデルグラフィックス」誌に連載されていたものの再編集/加筆されたもの。 4-499-22702
嵐の中の北欧
〜抵抗か中立か服従か〜
武田龍夫 中央公論文庫/1985 先に出版された「戦う北欧〜抗戦か中立か抵抗か服従か〜」の新装文庫版。WW2開戦前から現代に至る、激動の北欧史(フィンランド・スウェーデン・ノルウェイ・バルト三国)を、元外交官の著者によって、総合的かつ客観的にまとめた名著。 絶版
あの夏、フィンランドで 小野寺誠 日本放送出版協会/1987 1960年代、フィンランド人女性と出会い、結婚し、そして離婚するまで(!)を、フィンランド文化と歴史的背景を交えつつ描いた衝撃の問題作たるエッセイ。きれいごとでは済まされない「文化の違い」の現実を、様々な人間関係から読み取ることができる良書。登場するフィンランド人の心理に根ざした、戦争やカレリヤ難民の苦境についても知ることができる。 絶版
北欧現代史
(世界現代史28)
百瀬宏 山川出版社/1980 フィンランドをはじめ、スウェーデン・デンマーク・ノルウェイ・アイスランドの歴史を、ヴィーキング(バイキング)の時代から総合的に振り返って考察した良書。フィンランド独立時の内戦についても、珍しい写真つきで解説している。 634-42280-8
(絶版?)
カレリア Karelia 歌:工藤静香 PONY CANYON
/1989
。。。アイドルのアルバムCDなのだが、全曲芬蘭レコーディングであるばかりか(伴奏:ヘルシンキフィル・オーケストラ、ヘルシンキ大学コーラス隊)、内容があまりにも特殊なのでここに列挙しておく。全編芬蘭叙情あふれる曲調揃いで、特にタイトル曲「カレリア」は、一見恋愛を歌っている歌詞なのだが、実は奪われたカレリヤ地方への望郷の想いを(ソ連に内緒で)綴っている(ように感じられる。。)。初回30万枚が売れた本ミニアルバムは、フィンランドロケミニ写真集となったハード装丁であった。(余談ながら、同じく芬蘭ロケのビデオまで発売予定されていたにも拘わらず、なぜか突然発売中止になってしまった。当時静香ファンクラブに入会していた(!)かさぱのすは狂喜乱舞したのに。。) PCCA-00004
フィンランド語は猫の言葉 稲垣美晴 講談社文庫/1995 1970年代、フィンランド芸術に魅せられたのがきっかけでフィンランドに留学した著者(現芬語学者)が、不思議な響きの芬語と格闘しながら、現地で出会った人や物、そして再認識した自分自身について綴った留学記。 4-06-185937-4
サンタクロースの秘密 稲垣美晴 講談社文庫/1995 サンタクロースやトナカイの正体(!)、本場フィンランドでの、クリスマスの過ごし方や料理、風習や習慣についての事典。 4-06-263093-1
北欧の小さな旅
:ラップランド幻想紀行
小谷明 東京書籍/1995 北極圏にトナカイとともに生きるラップランドの生活と文化、そこにはサンタクロースの原型とスキーの原点があった。。フィンランド・スウェーデン・ノルウェイにかけての北極圏:ラップランドを、美しい写真とともに紹介。 4-487-79219-3
ファイアフォックス・ダウン C.Thomas
山本光伸訳
早川書房/1987 別に資料図書ではないのだが、政治的に難しい立場のフィンランドを舞台に繰り広げられる小説なので、敢えて記す。C.イーストウッドの映画で有名な「ファイヤーフォックス」の続編。からくもソ連最新鋭戦闘機を奪取して逃げ果せたかに思えた前作の直後、燃料切れでラップランドの湖に不時着水!ファイアフォックスを手中にするのは東側か西側か!?自国内での争奪戦に、フィンランド政府が与えたタイムリミットは48時間!ソ連と西側の板ばさみで微妙な立場を強いられるフィンランド政府!!(。。は、主人公ではない)。 ハードカバー版は絶版(文庫出てる?)
戦闘糧食の三ツ星をさがせ! 大久保義信 光人社/2002 「ミリタリーグルメ」と題し、世界22カ国・27種類の戦闘糧食(レーション)について、紛争地を駆け巡り兵士たちと寝食をともにして食べ尽くした軍事ジャーナリストによる、世界初の異色グルメブック(!)。国連平和維持活動中の芬軍と、その96年式・99年式レーションの詳しいレポートが(具体的な味と内容についても)載っている。 4-7698-1008-3
欧州火薬庫潜入レポート 斎木伸生 アリアドネ企画/1999 フィンランド・エストニアなど、北欧・東欧諸国の現代国防事情が現地取材されている。大国間の狭間における小国の、各国独自の軍事的・政治的動向がわかりやすくレポートされている。また、各国の軍事博物館案内も記載されていることも含め、他では取り上げられることの極めて少ない情報が一冊にまとめられている。 4-384-62473-8
ホワイトウォー
〜青い十字の旗の下に〜
大久保公雄 文芸社/2002 小説的形態を用いて冬戦争を描いた、史実に基づいたドキュメンタリー展開。「梅本氏の『雪中の奇跡』小説版」とでもいったところか。『雪中の奇跡』があれば個人的には充分だが、「お話/物語り」として読める一冊としては貴重な存在。 4-8355-3257-0
ムーミンママのお料理の本 T.Jansson&S.Malila
渡部翠訳
講談社/1996 ムーミン絵本かと侮ってはいけない。ムーミン物語に出て来る料理を解説した本ではあるが、基本的にフィンランドの家庭料理の作り方をわかりやすく解説した、貴重なレシピの文献である。フィンランドのムーミンママの台所が、我が家でも再現できるのだ(!)。 4-06-207853-8
グスタフ・マンネルヘイム     。。。を扱った日本初の評伝があるが、諸事情により紹介を見合わせる(記述内容の問題ではない)  

この他、芬蘭&北欧を扱った数々の旅行ガイドブックもまた、重要な資料です。
るるぶ北欧
(フィンランド・デンマーク・ノルウェー・スウェーデン)
JTB出版事業局編著 JTB/2001 るるぶ情報版:海外シリーズ第29。(「北欧」とひとくくりにまとめられている;)お馴染みの旅行ガイドブックだが、他誌と違うところは「フィンランド」が最初に挙げられているところ(なんじゃそりゃ)。観光案内や物産紹介など、4ヶ国の情報は平均的にまとめられている。 4-533-03772-0
北欧の本
(デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・アイスランド)
近畿日本ツーリスト編著 近畿日本ツーリスト/1998 旅のガイドムック:シリーズ8。(「北欧」の4ヶ国目として扱われているが;)フィンランド/ラップランドの町や観光名所について、26頁に渡るカラー頁と旅情報が紹介されている。5ヶ国の情報が平均的にまとめられている。 4-87638-646-3
(改訂2版)
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フィンランド空軍&ラップランド防空ドイツ空軍&フィンランド航空
誌名 著者 出版社/年 内容 ISBN
北欧空戦史 中山雅洋 朝日ソノラマ/1982 朝日ソノラマ文庫版航空戦史シリーズ13。言わずと知れた名著(必携図書!)。 フィンランド空軍のみならず、スウェーデン・ノルウェイ・ロシア・(北欧派遣)英国の空軍史についても記述されている。現在絶版ながら、必帯の名著(これまでに数度再版されている)。 現在絶版(再版されること数回)
フィンランド上空の戦闘機 E.A.Luukkanen
梅本弘:訳
大日本絵画/1999 出撃回数トップの超エースかつ名司令官の誉れも高い、ルーッカネン空軍少佐の著作「ha"vitta"ja" lenta"ja"na" kahdessa sodassa」の日本語版。写真も豊富な資料である。 4-499-22676-7
フィンランド空軍戦闘機隊 E.I.Juutilainen
梅本弘:訳
大日本絵画/1997 トップエースで「奇跡の撃墜王」ユーティライネン空軍准尉の著作「punalenta"jien kiusasa(double fighter night)」の日本語版。日本語版の本書には、豊富な写真とカラーイラストも掲載されている。 4-499-22675-9
第二次大戦のフィンランド空軍エース K.Stenman & K.Keskinen
梅本弘:訳
大日本絵画/2000 Osprey「Aircraft of the Aces 23: Finnish Aces of WW2」の日本語版。薄い外観に反して、写真やカラーイラストも豊富に解説されており、入門用としても大変充実した内容である。 4-499-22723-2
東部戦線のドイツ戦闘航空団 W.ヘルト
野崎透:訳
大日本絵画/1990 ラップランド防空を担当したドイツ空軍部隊(特に第5戦闘航空団)とその航空機の写真が多数載っている。 4-499-20544-1
白夜の国のヒコーキ物語 畠山けんじ フィンランド航空日本支社/1998 フィンランド航空75周年&日本乗り入れ15周年記念に(超)限定配布された書籍。フィンエアの前身:AERO Oy創設からの現代までの歴史が貴重な資料写真と共に綴られている。 入手難
エアロ・ディテール5:メッサーシュミットBf109G 野原茂(作図・解説) 大日本絵画/1992 WW2ドイツの主力戦闘機の写真集・解説書であるが、フィン空軍によって使用され、現在ユヴァスキュラの中央航空博物館に展示中のMe109G-6/Y(MT-507号機)のディテール写真が大変豊富に収録されている。ヴァンターの航空博物館のDB605A/Bエンジンも紹介されている。 4-499-20589-1
フィンランド航空戦
(新MGビデオ:21)
大日本絵画(日本語版発行・発売元)
/2001
原題「Ilmavoimien Tukki-sa"a"tio"」。ビデオで観られるフィンランド航空戦史。冬戦争と継続戦争の記録映像集で、各種航空機の「生きている姿」のほか、珍しい映像の連続である(!!)。全編芬語のナレーションだが、日本語字幕付き(ネイティブのフィン人が「ブリュースター」「ホーカー」「ヒトラー」といった外国語を、どう発音しているかも聞きドコロ(?)である)。独空軍クールメイ戦隊の映像も入っている。 4-499-00068-8

この他前出の、「雪中の奇跡」「流血の夏」(共に梅本弘氏著)は(何を置いてもまず!)必携の書です。
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フィンランド陸軍&W-SSフィンランド人義勇兵
誌名 著者 出版社/年 内容 ISBN
世界の無名戦車 斎木伸生 アリアド企画/2002 「名もない、運も悪い、資料もない」各国のマイナー(しかし当事国にとっては必死で開発した)戦車を紹介した集大成。BT-42突撃砲やランヅベルク・アンティ対空戦車のほか、北欧ではスウェーデンの開発した戦車についても解説がある。 4-418-99521-8
ゲルマンの騎士 小林源文 世界文化社/1999 短編戦記劇画集(フィクション)。WW2末期のクールラントとベルリンを舞台にした劇中、W-SSフィンランド義勇兵大隊が登場。芬語で罵声を飛ばす(!)珍しいシーンがあるほか、その軍装の図解がある。 4-418-99521-8
街道上の怪物 小林源文 大日本絵画/1999 短編戦記劇画集(ドキュメンタリー)。うち1篇は、44年夏のソ連軍大攻勢におけるIII突:シュトゥルミ(Ps.531-19:ラガス将軍の子息が砲手)の戦記。フィンランドものはもう1篇、「ついてないカタヤイネン」(有名な不死身のエースパイロットの戦記)も収録されている。 4-499-20522-2
ヴァルハラ最終指令 H.Patterson
井坂清訳
早川書房/1983 WW2末期、ドイツの国家指導官M.ボルマンのベルリン脱出劇をめぐる戦争小説(セミドキュメントタッチ)。劇中、独政府との契約終了直前のW-SSヴィーキング師団フィンランド義勇兵大隊の最後の一団が登場、最後の任務を果たす(このくだりは大いにフィクション)。冬戦争に義勇参戦した後、独軍に参加したアメリカ人義勇兵までも登場。 4-15-040305-8
フィンランドのドイツ戦車隊 K.Kuusela
斎木伸生訳
大日本絵画/2002 「Wehrmachtin Panssarit Suomessa(Panzers in Finland)」の日本語版。継続戦争中、フィンランドに駐留したドイツ陸軍戦車部隊と突撃砲大隊についての記録。その非常に鮮明な貴重な写真や(非力な戦車での;;)戦闘記録、装備表など貴重な資料が豊富。 4-499-22771-2

この他前出の、「雪中の奇跡」「流血の夏」(共に梅本弘氏著)は(何を置いてもまず!)必携の書です。

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