レオパルト2A4 muistomerkki@Hattula

「車体接触編」に引き続き、「砲塔肉薄編」。


スモークディスチャージャー、右舷側。
キャップの鎖がかなり目立つので、模型でもぜひ再現したいが・・・ろ、老眼・・・キツイ。


スモークディスチャージャーの蓋(ゴムキャップ)を留めているチェーン。
錆びることもなく、ぷらんぷらんしている。


スモークディスチャージャー基部は非常にガッチリしている。
何よりここで注目したのは、国籍表示(白地に青い蛇の目)がステッカーだってことだ(浮いてる!)。
(レオ2に限らず、現用車両や航空機のラウンデルは軒並みステッカーになっている)


ドイツで初期にのみ使用されていた、砲塔左舷側面の給弾用ハッチ跡。
被弾時の対NBC防御上の問題から、このハッチは早々に廃止され溶接されてしまった。
他にも車体や砲塔の構造物の特徴からこの個体は元々、生産第3バッチであることがわかる。


砲塔バッスル裏側を見上げたところ。指差す窪みは、操縦手がハッチから頭を出した際のクリアランス。
(=砲塔を後ろに回して操縦する際=砲身をトラベル・クランプに固定して走行する際)
実は一番注目したのは、「ここは迷彩塗装されてない」という点だ!
(模型もこの部分まで迷彩塗装する必要がない!ってコトだっ)


砲塔バッスル後部、芬軍独自装備のバスケットと雑具箱の後面。
他国のレオパルトに比して、雑具の収納スペースが格段に多いのが芬軍仕様である。


砲塔後部左舷側の収納バスケットを、底部から見上げたところ。
メッシュの網目は平行四辺形。車体のあちこちに装着された滑り止めメッシュよりも目が大きい。


左舷側の収納バスケットの壁面。
砲塔後部の野戦電話接続用の丸いコネクタのクリアランスのために、隅が四角く開いている。
(左舷側のバスケット側面の左上のみ)


砲塔バッスル後部、収納エリアの右舷側を俯瞰から。
本来は手前側に、芬軍では消火器が1本移設されている。
最後部中央のフタ付き雑具箱(増設されたゲペックカステン)の側面ディテールが見える。

(上の写真から、さらに中央に寄って)
オリジナルの砲塔後部、収納部分の内部。
普段は荷物が詰まれていたり防水シートで塞がれていて、ほとんど見る機会がない。
芬軍で追加した例のゲペックカステンのフタには、(またしても)金網滑り止めが!


その滑り止めのアップ。
オリジナルのゲペックカステンのフタにも、芬軍は砂状の滑り止め加工を追加している。


収納エリア内側の砲塔側ディテール。
アンテナ・ベースの形状にも注意(因みに芬軍のみならず、レオ2導入国は各々無線機を変更している)。


砲塔上面、装填手用ハッチ(画面左側が前方)。外から開く際に掴む取っ手(というか、棒)が面白い。
向こう側の車長用ハッチとの間を縫うようにして滑り止め加工が追加されているのも、芬軍独自。


砲塔上面前部、砲盾上部。
この周辺にも、オリジナルにはない(砂を撒いたような)滑り止めが追加して施されている。
さらに、左舷砲塔前面に装着された「追加グローサー収納箱」のフタにも、金網滑り止めがある!


これが砲塔前面左舷側に、芬軍で追加した独自装備「追加グローサー収納箱」。
(車体前部上面に装備されている標準的な数では足りません、と)
滑り止めの追加加工と並んで、雪国ならではの必要性を感じる。


グラスファイバーが巻かれた上で塗装された、排煙器のテクスチャが見て取れる。
見下ろした車体上面のディテールにも注目したい。


主砲:44口径120mm滑腔砲Rh120、砲身先端を地面から見上げたアップ。つや消し黒。
砲身に巻かれたグラスファイバーのスジ状の組織が見える(模型ではヤスリの跡をワザと残すべき!?)。

砲盾から砲塔上面へのビュー(砲手&車長側)。
結構な広い面積なのだが、結構なディテールの宝庫なのだ。

砲盾から砲塔上面へのビュー(装填手側)。
同軸機銃口のキャップが、実はかなり可愛らしいアイキャッチなのだ。
(レオ2A4って、正面から砲盾を見ると・・・
 ・・・なんとなく「顔の歪んだ、四角いゴンタ君」に見えてしまうのだ!)


砲塔前面、砲手用照準装置のある右舷側。
砲塔下端の劣化したゴム板は、操縦手がハッチから頭部を出して操縦する際に頭を保護するパッド。
そしてモデラーの着眼点としては、天面から流れ落ちた「何かの汚れ」が、このような跡となること(!)。

砲手用照準装置を俯瞰から。照準の際は、カバーがパカッと観音開きする。
そして、恐るべき耐弾性能を誇る砲塔前面装甲板に流れ落ちていた白い汚れは
・・・この開口部の端に落ちた鳥のフンだったのだ(!)。

車長用全周回ペリスコープ。
レンズ保全のために、小さなワイパーが付いている。
(しかし天面の鳥のフンは拭き取れない)


装填手ハッチの後ろ側(手前側は車長用ハッチ)。
露出した大きなバネ機構が見える(開けていたハッチが急に閉まる事故防止のため)。


こちらが車長側ハッチ。
脇にあるディテールの細かい装置は、砲塔内油圧装置のベンチレータだそうだ。


「砲身の向いている方向=戦場を向いて、凛々しく立つフィギュア」
・・・という、よくありがちなディスプレイを意識してみた(!)。
(写真はいいよなぁ・・・これをジオラマにすると、ベースがものすごく間延びする!)


収納スペースが拡大されたので、オリジナルに比べて砲塔後部が異様に大きいシルエットの芬軍仕様。

セルフタイマーで自撮りしたら期せずして、「パターソン・ギムリン・フィルムの裏焼き」みたいになってしまった!
・・・なんてことはともかく、戦車のサスペンションと転輪が、ガレ場にしっかり追従していることに注目したい。

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