レオパルト2A4 muistomerkki@Hattula

パロラの戦車博物館から約1km、鉄道駅とのほぼ中間地点、
幹線道路(Hattulantie=3051号線とE12号線)の交差点に鎮座するレオパルド2A4。
所在地住所で言えば13720 Hattula(ググルmapで---航空写真にも写ってる!)。
「戦車部隊の町」に入る手前の、いわばゲートキーパーとして記念碑的に、2014年に展示された。
2003〜04年にかけての主力戦車更新時に、ドイツ連邦軍から124両を購入した中古車両のうちの1両。


2015年秋、ここにその存在だけは確認していたのだが・・・
(博物館をバスで往復した際に、走る車内から発見・目撃しただけだった)


2018年夏、ようやくその勇姿に接近遭遇---触れることが出来た!
(その年の異常に暑かった真夏の、沈まぬ太陽の炎天下を歩いた甲斐があった!)


レオ2に限ったことではないが現用戦車は特に巨大なので、
砲身から尾部までの全景をカッコイイ画角の1枚で収めるのは難しい!


どうしても見切れてしまう。
とはいえ車体の迷彩パターンを知るには、これでよかろう。


歩道から接近したので、いきなり車体後部から。車幅いっぱいに排気グリルが拡がっている。
牽引ワイヤーの末端は後部下部のフックへ、X字型に装着する。


右舷後部から。芬軍独自仕様で、複数追加された反射板に注意。
(上部:特製L字型プレートに貼られた「小さい赤2枚」(因みに前部フェンダーには白い反射板)と、
下部:フェンダーの「赤と黄色」縞の反射プレート)
ついでに前方の大きなバックミラーには、車両自身の姿が写り込んでいる(!)。


車体後部、右舷側。
排気口(丸い換気扇のような)を中心としたディテール。


車体後部、左舷側の排気口と、テールライト周辺の構造など。


起動輪(左舷側)。
この部分のサイドスカートを切り欠いて起動輪が露出させているのも、芬軍仕様の特徴。
(ついでに直線分だけを、独立して跳ね上げることが出来るよう切ってある)


車体側面後部の左舷側。NBC防御フィルターや通気口、工具類が収められているエリア。
そして芬軍独自に、あちこちに追加溶接された滑り止め用メッシュ。極北の雪国仕様。


車体側面左舷側、前部に向かってのアップ。
滑り止めは一定のサイズの金網で、その外周の接地点でガッチリ溶接されている。


左舷側を前方から。方向指示器保護用のガードの構造など興味深い。
(通常はレオ2A5以降で装着されるタイプのガードなのだが、芬軍ではA4で装着されている)


車体上部左舷を前方から。
方向指示器ガードの構造などのディテールも興味深いが、
3個並ぶ操縦手用ペリスコープと目線を合わせて見ると、操縦席の視界が心配になってくる(!)。
(ついでに砲塔下辺の成すラインが、絶妙な位置と形状でペリスコープと干渉しないことにも注目)


3個並ぶ操縦手用ペリスコープのうち2個は、ハッチの中に設置されている。
ほとんど見る機会が無い、後ろ側(砲塔側)基部形状を記録しておく。
(因みに奥のペリスコープにだけは本来、ワイパーが付いているのだが、基部を残して外されている)


車体上部左舷を前方から。
前部サイドスカートの跳ね上げ機構や、バックミラーのディテールなど。


車体下部前面。トーションバー・サスペンションの都合で、見た目に底部は左右非対称になる。
また履板はゴム・シュー以外、ほったらかしにしておくと・・・こんな錆び色に。


車体前部右舷側。
現用芬軍独特の、三色迷彩の色の違いが明確かと思う。因みにツヤは全くない。


やや上方へ視線を移して、砲塔側面の上下2段の手すりに注意。
これもオリジナルが1段だったのに対して、芬軍独自仕様の特徴。


機関室上面を砲塔側から見下ろす。
ドイツ戦車と言えば(パンターやティーガー以来の伝統の!)2つ並んだラジエター・グリル。


そのグリル中央にある、砲身のトラベリング・クランプと、
エンジン・メンテと交換時に使用する(楽譜立てのような)機関室パネルの固定装置。


エンジン冷却用、円形のラジエター吸気グリル。メッシュの目はかなり小さい。
ハッキリ言っておこう・・・踏んづけても、ビクともしない頑丈な金網だったことを強調しておく(!)。


サイドスカート下部。この車両の四角い足掛け穴の形状と大きさはオリジナルのままだが、
さらに上まで半円形に、大きく切り拡げられているのも実は芬軍独自の特徴。

ワタシは学生時代から、いつどこへ行くにも必ず、爪先のゴツイ安全靴だ!
同じく爪先のゴツイ防寒靴を履いたフィンランド兵が昇り降りしやすいように、
この穴を大きく拡げようとした理由がよーくわかる。


転輪。
・・・お分かりいただけただろうか?
リムのゴム部分が、手前の転輪はツルツル、奥の転輪は小さな●の浅い凸モールドなのだ。


さらに最後尾の転輪。
・・・お分かりいただけたかと思う。
こちらのリムには、さらに小さい●が、広い間隔で凸モールドされていたのだ。


写真向かって左から、最後尾(第7転輪)/第6転輪/第5転輪。
なんと、いかなる理由によるものか、これら3つはリムのモールドが違っていたのである。


このマッシブな巨体が、自分を踏み潰さんと迫って来る構図は・・・かなり怖い!

引き続き、砲塔に迫ってみる



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