IV号戦車J型(Ps.221-6)

パロラの戦車博物館のもう1両のIV号戦車。
2004年からは、それまでの「Ps.221-1(実は「-3」号車)」に代わって展示されています。
レストア・ヤードに下げられた「-3」号車よりも、この「-6」号車の方が状態が良いとは言えますが、
細かな装備を喪失した状態なので、「-3」号車の復活も強く望まれます。


ドイツからフィンランドへ15輌やって来たIV号のうち、
ここにもう1輌が現存していたことを知ったときはそりゃもぉ、驚いた驚いた。


威風堂々。
全体としての保存状態は、すこぶる良い。


車体前部MGマウント。 戦後はDT機銃が据えられていた場所。
ただし残念ながら、基部ごと失われています。


砲塔右舷側ハッチは、クラッペもスリットも廃止された後期のもの。


砲塔左舷側のハッチも、生産後期のツルツルのタイプ。
フェンダー上の予備転輪ラックに付けられている妙な金具は、戦後フィンランド軍独自の装備。


右舷側の足まわり。
転輪のハブキャップは、旧型・新型ごちゃまぜ。


その右舷第一ボギーのアップ。
第一転輪(画面右側)には段差のある新型ハブキャップ、
第二転輪(画面左側)には丸ぅ〜い旧型ハブキャップ。


車体左舷側。
こちらの転輪ハブキャップも新旧バラバラ。


起動輪(左舷側)。
ところでワタシはIV号戦車に登る際にはいつも(!)、まず
この前部フェンダー下のキャタピラ数枚を(ハシゴ代わりに)足を掛けて登る。


誘導輪(右舷側)。
この個体は、(両側ともに)鋳造製のタイプを装備しています。


後部。 戦後仕様のOVMラックなどはほとんど失われている。
(ヘンな角度で取り付けられている)マフラーは、明らかにレプリカ。


機関室上面。
砲塔後部には、フックが溶接されていた痕跡がハッキリ見えます。
(シュルツェン底部の網を引っ掛けるためのものらしい。「-3」号車には残っていた)


機関室後端より。
ボルトが1本抜けてますが、犯人はワタシじゃぁないぞ。


車体後部左舷側。 溶接で塞がれた丸いフタの存在に注意。
(J型では廃止された)砲塔旋回用エンジンの排気管に繋がる穴を塞いだフタ。
H型用車台と同じ仕様で製造された初期のJ型の後面パネルの特徴。
ところでフック(左右とも)の先端が削られているのは、なぜ??の嵐

車体下部右舷側にある、履帯緊張装置基部。
ツィンメリット・コーティングが少しだけ残っています。

Ps.221-3(-1)号車も見る   Ps.221-xx号車も見る

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