ダグラスDC-2「ハンッシン=ユッカ」号

「機体接触編」に引き続き、「主翼・胴体下部肉薄編」。


斜め後方から主脚を見る。
後継機のDC-3と同じ構造だが、ブレーキパイプの取り回しや細い支柱など一部異なる。
(1943年に2度、右舷の着陸装置と右翼先端を大きく破損して修復されている)


左舷エンジンに連なる主車輪格納部を見上げたところ。
構造自体は簡素だが、実際にはかなりディテールが凝っている。


左舷(第1)エンジン。
1942年には、オリジナルのライト・サイクロンからソ連製シュベツォフM-62に換装。
(捕獲したエンジンはドイツから購入したらしい)
そしてプロペラはな、なんと、ブルーステルと同じものがレストアに使われているらしい!


こちらは右舷側(第2)エンジン部。
左舷エンジンと同様なので、(多くの場合で当然のことだが)排気管は胴体側に出ている。

右舷のエンジンカウル正面から、直下のエアスクープと共に。
中央部で左右各々を軸に開く「弁」が見える。

(上の写真から、さらに下がって)
主脚を正面から。
車輪はモノホン・オリジナルのDC-2用か不明だが、新品で綺麗なレストアだ。


左翼先端を後方から。
(左側なので赤い)翼端灯は意外なほど飛び出している。


反対に右翼先端を仰ぎ見る。
まん丸の緑色の翼端灯が、かわいらしくさえある。
(1943年に着陸時の事故で、一度この右翼先端を大きく破損している)


前方から、右翼下面やや中程のディテール。
エルロンのヒンジなど。

右翼下面を翼端から見る。
破損・紛失したままの一部分も、それはそれで歴史をまざまざと感じさせる。

垂直尾翼を、右舷側からのほぼ真横から。
動翼のヒンジ部分の「彫り」が、けっこう深い。
手前の水平尾翼上面のディテールにも注意。

垂直尾翼を、左舷側やや後方から。
このパネル毎の「うねり」や、「彫り」の深さなど、模型で再現しようと思うと
・・・けっこうホネだぞ、こりゃ(!)。


ダンロップの尾輪(左舷側からの撮影)。
それにしても・・・意外な所まで、リベットがビッシリ!

尾輪を左舷斜め前から。
関係ないが、胴体の無数のリベットを見ているうちに・・・
古いエアフィックスやレベルのリベットぶつぶつキットを作りたくなってきた(!)。


左舷水平尾翼前縁と尾輪付近。


左舷水平尾翼の先端。
こちらの動翼も、けっこう彫りが深い。


胴体最末端の、尾灯。
体格に比べてかなり小さなディテールの集合体。


左翼内翼の上面を、陽の傾いたタイミングで撮るとこの通り。
無数のパネルを無数のリベットで留めてある。こういうの再現すると模型映えする(?!)。
(・・・ワタシゃもう、とてもそこまでしませんケド)
合計7,579時間と35分の飛行時間を支えた翼だ。


胴体下面を、右舷やや前方から見上げたところ。
中央に整風のためかリブが1本。
爆撃機当時はこの左右に爆弾架があったが、その痕跡はもはや見えない。

そのリブの直後に箱状のものがあるのだが、柵の内側まで入って見ることは出来ない。
かなりピンぼけ。


胴体中央後部の箱の側面を、右舷のやや後方から見てみる。
明らかに木製である。


真後ろからの勇姿。直線と曲線の織り成す美しいフォルム。
パネルラインも、模型では単純に「線」として処理してしまうが・・・
これを厳密に再現しようだなんて・・・気が遠くなる。


「格納庫」入り口に設置されているモニターパネルで、機体の歴史などの解説を見ることが出来る。
タッチパネルで自由に閲覧できる。


パネル上の操作で、立ち入ることが出来ない部位も一部だが見ることが出来る。
例えばコクピット内部もマルチアングルで見ることが出来る。


特に戦争の歴史や遺産に、主観的/感情的な表現は禁物だと思ってはいるのだが・・・
・・・思ってはいるのだが、やっぱり・・・
・・・カッコイイものはカッコイイぞ(!!)。また会いに行きたい!

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