かさぱのすとちぱの
雑 記(Private log)



家長私的記録 夢中暦200402.08

 昨年末から忙しい業務が続いている。 こんな話をすると、「いまどき製造業で仕事が詰まって忙しいなんて、うらやましいことですなぁ」と大抵の方に言われるが、「受注が多くてウハウハ」なのではなく、(以前から書いている通り)社内にワタシ以外にコンピュータ(と諸々の判断力)を使いこなす人間がいないからバタバタなんである。 ゆゆしき問題である(その後、社内体制は一向に改善されていない!)。 あまつさえ最近やって来る仕事の依頼と言えば、「(図面も無いまま)今日発注しますから、明日納品キボン!」とかいうドキュソが事のほか多い(言っちゃった)。 いったい「モノづくり」をどんなに簡単に考えている輩の多いことか!(また言っちゃった)

 最近ワタシは、これまで直接に顔を合わせることのなかったクライアントにワタシの作業現場に来てもらい、実際にどのようなことをどのように考えて作業をしているかを、(ぶっちゃけバカ正直に)見せて説明することがある。 自分の注文した商品がどのような過程を経てカタチになっているのかを知るのは、営業マン諸氏としても損ではないだろうからだ(もっとも、それでも事の次第を理解出来ない連中は多いものだ。わが社のボスまでそんな中の一人だから始末が悪い(!))。 「プラモデルのようにポコポコ簡単に組み立てられるんだろ」と思っている輩が多いようだが、ワタシにとってはプラモデルだって、簡単に完成するモンではないぞ!(←偉そうに言えることではない)。 (当サイト周辺のモデラー諸氏ならよくご承知の通りであろう)仮組みで注意点を気にしたり、歴史的考証をしたり、それに伴う追加工作をチマチマ施したりと、完成はおろか塗装に至るまでにも多くの過程を経るモノである。
 日本のオトナたちよ、もっと真剣にプラモデルを作るがよい。
 (とはいえ、落ち着いて模型を作れる時間がねぇーんだよなー)
 「真剣に」というのはなにも、「おふざけや遊びではなく、クソ真面目に」という意味ではなく、「自分の確固たるスタイルで」という意味である。 そういう概念(プラモデル??)を持つことによって、世の中そう簡単に出来あがるモノではないことがよく理解できるのではないかと思う。


 そうこうぶーぶー言ってる間に、早くも「成人の日」だの「節分」だのが過ぎてしまった。 「バレンタイン・デー」になってしまった。 今年も残すところあと10ヶ月と少しだ。 今年も皆さん、お世話になりました、来年もよろしく(とでも言いそうになる)。 最近気になったことを「雑記」:


a-1)節分:
  ワタシと結婚してからというもの、細君(東京生まれ・千葉育ち)は毎年節分になると、「『恵方巻き』だなんてこれまで食べた事なかったのに」とぶーぶー言いながら、この「太巻きを恵方に向かって食べる・そしてその間は決して声を発してはならない」儀式に付き合わされている。 亭主たるワタシが京都育ちであるが故に、我が家でも慣習化している。
 というか、これが関西地方独特の慣習だったとは、つい最近まで知らなかった。 (市川市・関東地方のみならず)どこのスーパーマーケットでも今では「今年の方角は○○!(2004年は東北東だった)」というポスターと共に販売されている。
 自分でも「なんの科学的根拠もない儀式」であることはわかっており、いざ廃止にしてしまおうかとも考えたが、後日なにか事故や病気に遭難したとき、「それ見た事か!あのとき恵方巻きを食べなかったからこんなことに!」と言われるのもクヤシイので、結局今年も太巻きを黙って食べてしまった。


a-2)節分:
  「太巻き」と共に節分に欠かせないのイベントは、「豆撒き(歳の数だけ食べる)」の儀式である。我が家の近所の大手スーパーマーケットでも大売出しだった。
 今年に至るまで気がつかなかったのだが、鬼のお面がオマケに付いた「大豆」とともに、なんと「落花生」も一緒に売られているではないか。 「千葉県名産」と標記された袋入りは、中国産のものの3倍近くの値段がしていたのだが、やはり鬼のお面がオマケに付いていた。
  千葉県民は節分に、ピーナッツを撒くのか!
 ・・・そんなハズはないと思うのだが(豊作で余って余って仕方がないという落花生生産農家では、「大豆不在・ピーナッツ代行」の豆撒きをするかも知れない(?))、「鬼のお面を被って、子供達にピーナッツをぶつけられる千葉県のお父さん達」の姿を考えると、オカシイ。


b)バレンタイン・デー:
 ロクな思い出はない! だからお話できるようなエピソードも持ち合わせていない! ・・・・と言ってしまっては元も子のないので、チョコレートのエピソードをひとつ。
 むかーしむかし(WW2中)、ドイツの兵隊さんに配給された糧食のひとつに、「ショカコーラ(scho-ka-kola)」というものがあったそうな。 甘いお菓子としてのチョコレートではなく、通常の野戦食を配給できない時の「非常食」であったそうじゃ。 カフェインが添加されており、「これで夜も眠らず戦え!」と言わずもがなの「非情食」でもあったそうな。

 なんと近年、これの復刻版(?)が去年末に日本の一部の輸入菓子店に上陸。 近所の模型屋さん(いつもお世話になりっぱなしで(~~;))でたまたま、お客さんがお土産に持って来たというものを一粒、ワタシもお相伴に預かった。 軍装品マニアは「箱買い」らしい!(?)。 さっそく翌日からいくつか輸入菓子を扱う店を巡ったが、すでにどこにもその姿はなかった(流石、ドイツ軍ネタ強し!(?))。
 しかし今年もバレンタイン・デー(これも本来の意味からはかけ離れてしまった非科学的因習のひとつ!)が近づき、あちこちの店にありとあらゆる種類のチョコレートが並ぶ時期になった。 そしてある日、細君が池袋のS*NYプラザで見つけて来たのが、あの「ショ・カ・コーラ」だった! 製造元はケルンのシュトルヴェルクStolwerck社。 購入価格1缶450円也。  (通販でも買える)輸入代理店はこちら:http://www.tskk.co.jp/

 バレンタイン・デーに女の子が、片思いの男の子に「・・・・こ、これ・・・・どいつ軍のチョコレート・・・・復刻版。もらってください!キャハ☆」とか・・・・。そんなコト言われた日にゃ、そりゃもう・・・!(いねーよ、そんなコ!ヤだよ!)

 我が家では毎年この時期、京都の実家(の父宛)に某店の美味しいチョコレートケーキを送っていたのだが、今年はこの「ドイツ軍のチョコレート」と、「千葉県名産落花生」と「息子が日芬で史上初めて、ライターデビューしたフィンランドの模型雑誌」を送ることにした(なんじゃそりゃ)。

丸い缶の中には等分されたチョコが上下二段。個入りだ。
ビターテイスト。大人の味。
と言えば聞こえはよいが、要は
(戦時中の使われ方は)「代用覚醒剤」みたいなもんである(よね?)。
フタは普通に上に引っ張っても良いが、兵隊さんは忙しい。
写真の様にワンプッシュで開けることが出来る!
これが1935年のデザインとは。さすがバウハウス時代。
素晴らしい工業デザインだ。



d)牛丼危機:
  再びBSE騒ぎ。 先の騒ぎの時は日本政府も「(内蔵や骨髄周辺部位を除いて)普通にお肉を食べている限りは安全です」ということを言明していたにもかかわらず(いったい何をどこまで信用すればよいのか?)、今回はBSE感染が一部で確認されたアメリカからの牛肉輸入を(ここぞと鬼の首を取ったように!)全面禁止に。 アメリカン・ビーフを使用していた牛丼屋からも次々と在庫が底をつき、先日は最大手の店からも牛丼がメニューから外れた。
 この日(おりしも建国記念日で祝日)のニュースはどこもかしこも「牛丼」。 まるで、「この世の中から牛丼が消えてしまう」あるいは日本政府が「牛丼禁止令」でも布告してしまったかのような騒ぎっぷりだった。 涙を流して悲しむ人や、牛丼がないことに暴れた逮捕者まで出る始末(・・・アホらし)。
 「牛丼なんか、家で作りゃぁエエやないか!バカバカしい!」ということで、その日我が家では夕食に牛丼を作ることに決定。 細君がスーパーへ買い物に行った。 しばらくしてその細君からワタシのケータイに電話。 何事か?
 「バラ肉が売り切れてる・・・。サイコロステーキしか無い・・・。」
 ・・・・ああ〜〜ぁ、小市民〜〜♪ のBGMが心中をよぎり、やはり結局はこの国の将来行く末を按じつつ、冒頭に書いたような平日が次の日からも始まるのであった・・・。 (か)


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