T-38-34標的戦車(Ps.601-9)

冬および継続戦争で大量に捕獲したソ連のT-38水陸両用軽戦車ですが、その非力さ故に最前線では役に立たなくなったため、対戦車猟兵の訓練用車両として若干数が、(当時の)敵主力戦車T-34とKV重戦車を約2/3スケールで模して、こうした標的戦車に改造されました(1944年12月の時点で9両、以後59年12月でも11両が使用されていました)。

2002年5月現在、戦車博物館で本格レストア中であり、正式な展示品目ではありません。




後部より。昨年の旅では見かけなかった車両だったので(「ひょっとして捨てられたんでは!?」と思っていたので)、それを発見したときは大喜び!




後部向かって左側。T-38軽戦車独特の機関室グリル形状です。




車体左側面。




転輪ユニット(車体右側前部)。




誘導輪付近(右側後部)。



軌道輪(右側)。




その軌道輪の裏側(車体右側裏)付近。レストア中の現在は、トランスミッションはおろか、車内はまったくのすっからかんです。




車体前面。T-34風に機銃マウントが設置されています。でもなぜ右側?(ホンモノのT-34は右側)




(模擬)砲塔と主砲(?)。テントの中に潜ってみました。
別名「水道管戦車」と呼ばれたそうですが、まさにその通りです。ライフリングもなにもありません(模擬砲身だから当然か)。
なお砲塔は、まだ車体と接合されていないので「置いてある」だけです。




右前方より車内を覗く。がらんとして広く見えますが、ここにエンジンが設置されるとその狭さたるや、耐えがたいものがあると想像できます。




後姿のしぐれてゆくか。手前から続いている轍の跡が旅愁を誘う。。。か?



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