オーロラ
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オーロラ観測の方法

「本物のオーロラを見たあとでこの特撮オーロラを見ると。。。でもまぁ、、うーん。。。まぁいいでしょう」のコーナー

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・オーロラ観測の方法
 私達が初めてオーロラを見た1995年2月。  当時、まだこのサーリセルカSaariselkäと言う町(日本の規模単位で言うと「村/集落」)は無名で(今でこそ「その筋では」有名になった)オーロラ観測のための設備などは何もありませんでした。現地ガイドさんお薦めの場所(町の明かりが届かない暗い道!)で、ただひたすら外で待つというものでした。
オーロラ。。。。それはロマンティックで、ドラマティックで、荘厳なもの、、、には違いないのですが、それ以上に「過酷」なものなのです!

 まず晴れた、風のある冬の夜(つまり放射冷却で寒い寒い上に、雲が飛ばされていく夜)、いつどのような形で出現するかわかりません(昼も出ているらしいが日光のため見えない)。観測所(勝手にそぉ呼んでいる場所)に最適なのは、必ず町の明かりや街灯などに影響されない漆黒の場所です。防寒対策は整えていても、一人や二人で極寒の闇の中、出るか出ないかわからんものを相手に、ずっと待ちつづけるのは、つらいことこの上なしでしょう。
そこで、現地ガイドさんが「見たい人達を募ってチームを作り、交代制(1ターム2人以上のバディ方式)で見張っていれば?オーロラが現れたら、一人がカメラの面倒を見て、もう一人はホテルに走って内線を鳴らせばいい」という方法を提案してくださいましたので、その方法を採用しました。
 ちぱは最初のバディで21:00位から2時間の当番。が、結局現れず、2番目の当番のTご夫妻と交代しました。そして、どれくらい部屋でくつろいでいたでしょうか…内線が鳴ったのです!
 いつ外出してもいいように着こんでいたちぱ達はダッシュで部屋を出て観測場所へ。「お〜かすかに見えるこれがオーロラだぁ〜」と思っが早いか遅いか、消えて行きました。遅れて来た面々(かさぱのすを含む)は、この最初のオーロラはあまり見えなかったと思います(ちなみにちぱは観測場所に近いほうのホテルに宿泊していたという利点もありました)。
だが、この「オーロラが出た!」ということは何よりも私達に元気を与えてくれました。また出るかも知れない!と思い、7人全員で寒空の下、オーロラを待つことにしました。
 現在サーリセルカでは、我々の観測基地としていた地点近くに、小さな小屋が建てられており、中のストーブを囲みながら、ちょいちょい外に出て偵察することができるようになっていますが(←旅行会社が「寒い寒い!何とかしろ!」という観光客対策に建てたらしい。極寒の状況を絶えてこそ、オーロラの「ありがたみ」が出てくると思うのだが、、、)、「観測小屋」の無かった頃は、このようにダンボール箱を調達してきてバラして雪上に敷き、(鼻水を凍りつかせつつ)ひたすら空を見上げていたものです。。。

↑雪の新宿駅西口や、大阪中之島公園の橋の下ではありません(笑)。第一次観測隊です(芬蘭人が見たら、さぞや気持ちの悪い一団だったことでしょう)。
右図は、最寄のホテルで調達してきた(チップの習慣のない国ですが一応5マルッカ玉を渡しておいた)ダンボール箱を解体する「かさぱのす」氏(発泡スチロールの断熱効果はバツグン!)。


 雲が出ては流れていく空の下(本当に風が強かったんです)、みんなで震えながら空を見上げること2時間ほど。「あれ!あれ、そうじゃない?」誰かが言い出しました。「どれ?」「あれ!今までの雲と違う気がする」そんな会話をしながら眺めていた雲と思っていたものが、輝きながら大きく広がっていったのです。そう、オーロラの誕生です。

↑オーロラの出現に驚く(、、、様子を演じている)人々。


一、オーロラってどんな感じ?
 よく絵に描かれる「カーテン状のもの」が連想されますが(実際絵に描いたような美しいカーテン状のものも出ます)、実際のところ「大空からどんどん溢れ出てくる」といった印象です。あれだけ巨大な規模の現象が、まったく音もなく天空をうねうねしているのは、まさに驚異です。立っていられなくなります。
 「行く川の流れは絶えずして」と言いますが、まさにその通りです。ただ「行く川の流れ」と違うところは、「気がついたら絶えている」ところです。オーロラは出現しても、いつまでもそこでうにょうにょしているわけではなく、あっという間に消えることもあるのです。

ところで天空のオーロラを、「白い雲の流れ」「雲に反射する自動車のライト」「どっかのサーチライト」などと見間違える場合があるので、ご注意ください。
 本物のオーロラの特徴は「(まるで風の影響を受けているかのように)うねうね動く」ということです。日本に帰ってきて運良く写真に撮れていたとしても、連続写真で見ると「オーロラの位置がまったく変わっていない」というのは「?」です。
 それでも「おーろらおーろら」と心清らかに感動している人もいるので、キツイことは言いませんが、落ち着いて見極めましょう。我々も出現時には「あれがそーちゃうか!?」「雲の動きじゃないよねぇ!?」などとと騒いだものです。

 しかし、オーロラを見ると人生観が変わります。日本に住んでいると、とても同じ惑星のこととは思えないほどです。
 あまりの荘厳さに感動するばかりか、空=宇宙がいかに大きいかということに気づかされ圧倒されます。
 自分のちっぽけさを思い知ると同時に、自分もまた宇宙を構成する ひとつなのだということにも気づかされ愕然とします。
 仕事やら何やら、人生やらで悩んでいることなど、宇宙の中では実は些細なことだったりするのです。



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