パロラのT-34の転輪

T-34の転輪には、生産時期や工場の違いで多くのバリエーションがあるばかりか、(特に転輪は消耗品であるため、度重なる交換の結果)そのバリエーションが1車両に複数種類取り付けられている事例が多くあります。パロラでも気がついただけで以下のように、様々な種類が見られます。
なおT-34については、つぁぎ青木氏主宰の「T-34 maniacs」で(日本一!)詳しく研究されていますので、ぜひご参照ください。




Ps.245-1(T-34/85)に付けられている、ゴムリム周囲の穴が開いていない、後期型に属するもの。スジもごく浅いものです。




同車の別の転輪。標準的な皿型転輪。ゴムリムの穴(42個)はありますが、周囲のスジがありません(写真ではあるように見えるのは、縁がガタガタ欠けているためです)。




その転輪の軸部分のアップ。中心のドーム状部分の突起はグリス注入口。




また別の転輪。かなりゴムが腐食しているものの、こちらも標準的な皿型です。しかし、リム周囲のスジがあります(あぁややこしい!)。その上、皿の外周(リムとの接合面)のフチが、先ほどのものより薄いのです!
また皿の中のボルト(外側10個、内側6個)が、先ほどの転輪(ボルト&ナット)と違い、ボルトだけで留めてあるようにみえますが、実は(貼り合わせた2枚の転輪の)裏表がどちらでも問題ないことを暗に示しています(ボルト&ナットで再現されている)タミヤやズベズダのキットでは、全部表向きになっているということです。




T-34/76(Ps.231-7)に取りつけられているBT用転輪(!)。または極初期のT-34用転輪と考えられています。
標準的なT-34転輪よりも厚みが薄い上に、リムの穴の数が40個しかなく、皿部分のボルトも6個しかありません。軸部分も、1段盛り上がった(ワッシャー?)上で、ボルト6つです。
それにしても、地雷でも踏んだのか不明ですが、ここまで(縦方向に)歪むことがあるということが驚異的です。



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