T-34/76m1940(Ps.231-1)
T-34/76m1943(Ps.231-7)


Ps.231-1は、1943年に(!)捕獲されたもので、フィンランド軍独自の修理と改造による、オリジナルではない個所が多く見受けられます(特に砲口の多孔式マズルブレーキなど顕著)。
Ps.231-7の方は、1944年にドイツから購入(早い話が盗品売買)されたもので、もともと捕獲して使っていた部隊の刻印が残っています(「50 NORD」=SSノルトラント師団第50戦車連隊とかいう意味??)。こちらもオリジナルではない装備が施されている上、もともと砲塔と車体の関係が新旧折衷型の様を呈していますが、ここでは便宜上「m1943」としておきます。
いずれもwww.andreaslarka.netの中戦車の頁と一部重複(っていうかあっちの方が明るくてきれい)しています。
またT-34そのものについては、つぁぎ青木氏主宰の「T-34 maniacs」に詳しく、また同サイト内にかば◎氏による「フィンランド軍のT-34」の解説記事もあります。




m1941の全景。




右後方より。後部パネル右上にあるロレーヌクロス状の格子は、戦後フィンランド軍が取り付けたライトのガードです。




正面。ユニークなドライバーズハッチ形状です。こんなに模型映えする格好の本車なのに、いまだに各国大手模型メーカーが発売に踏み切らないのが不思議です。




操縦手ハッチ上部付近。3つのペリスコープで、それぞれの方向を見る、後のT-34では廃止された構造です。




砲塔左側面。中央にある、被弾個所を補修したかような板は、この形式のT-34の標準的な装甲板で、砲塔両側面に溶接されています。
また砲塔正面と側面の装甲板溶接接合部の断面は、「切れないナイフで無理やり切った」ような仕上がりです。




機関室側面ルーバー右側。




車体後部、右側排気管付近。排気管は単なるパイプではなく、「板を丸めて溶接したパイプ」のようで、その継ぎ目が上面に目立ちます。
また機関室点検ハッチは四角形(後のT-34は丸型)。




右側起動輪。ビミョーなふくらみや凹みがあったり、周囲の6つの穴もビミョーな楕円形です(というより歪んでいますが)。最初は周囲が盛り上がっているので楕円に見えるのかと思いましたが、違います。ビミョーに楕円、しかもひとつひとつビミョーにイビツ!!
また外周内側の6つの円錐状の突起が、純粋な円錐形ではなく、先端にまたしても「小穴」が!!




これよりm1943です。砲塔は所謂「ハードエッジ」。




左後方より。(画像では暗くて見にくいですが)左側第2転輪が、BT用と考えられる、薄い転輪です。




砲塔右側面。中央の穴はピストポート(栓は欠品)。全端の製造番号モールドがかなり目立ちます。
ところで車体上部に並んでいる突起物は?



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