裏・戦車博物館
panssarimuseon storage-yard



(以下、2004年春に取材した記録ですが、基本的にこの後にも先にも、注意事項は同じです)
 戦車博物館panssarimuseoのストック・ヤード。 補修・レストア作業場です。 古い戦マガやMG誌に載っていた18tハーフトラックやBA-10M改造クレーン車などはここにあるために、現在非公開になっているのです。
 ここで作業をしているのは「panssarikilta(戦車協会)」と呼ばれる、退役戦車兵などで組織されるボランティアの面々ですがしかし、このエリアは軍の管理管轄になっているため、一般人はその入場を禁止されています(・・・我々は「(現地の模型雑誌の)特別取材班」という大義名分(!)で特別に取材できました)。

 この場所の詳しい説明は出来ません。 なぜなら、a)我々は事前の予約も無しに飛び込みで取材に行ったのにもかかわらず、ノーチェックで進入できてしまったこと(キリモリしている戦車協会のおじさんが一人しか居なかった)、そんなノンキな土地柄なので、b)フラリと入って来て戦車の部品を拾って帰るバカモノが出て来てもオカシクない・・・・・からです(!!)。

戦車博物館HP:
http://www.panssarimuseo.fi/
戦車協会HP(ここから博物館HPへリンクされてる):
http://www.panssarikilta.fi/


レストアを待っている主な収蔵物(実車写真集へ)


 周辺はこんな所です(詳しい場所は言えん!)。
 因みにこの轍は、BMP-2が大挙進撃していった跡(演習場に繋がっている)。
 「ここから先、軍事施設につき、許可無く進入禁止!」

 「無断で入って来るヤツぁ撃つぞ!」・・・・・という物騒な国ではないものの、無用な日芬のトラブルは避けねばならない。
 いきなりこんな風景が目の前に出現したら、どーする!?(・・・・・いや、戦車マニアでなければどーするでもない、単なる「埃っぽい・油の臭いがキツイ・ガラクタばっかり」なんだろうけどさぁ・・・スゴイです、ここは。何がスゴイかよくわからないかも知れないが、スゴイです)
 広大な敷地の中には、古今東西のAFVがゴロゴロと、みんなレストアを待っているのである(!)。
 そこらへんをつい最近走ってきたばかりのIII突やT-34も駐車している(足回りの汚れ方がリアル!・・・ってそりゃ本物だからねぇ)。
 人が居た!(T-26をレストア中の、戦車協会のおっちゃんが一人・・・だけ) 追い帰されるかとヒヤリとしたが、取材交渉は我らが「ぴえのいす・おじさん」に任せた。

「あんたら何してますのんや?」
「いやー、(飽くまでも)模型雑誌の取材で来ましてん。調子はどないだ」
「ぼちぼちですわ。これが終わったらまだシュトゥルミ2台ほど動かさんとあきませんにゃー」

 ・・・・・などとやってるトコロ(いや、ホントにそんな会話でした!)。
「俺達のシゴトを見てくれ!」ってなもんで、戦車協会のおじさんは「戦車修理工場」(!)の中も見せてくれた。

 いいねぇ・・・III突の砲身にタオルを掛けて干しておくセンス!(^^) まさに「生きている戦車修理工場」。
 作業卓の一部。 文字通り古今東西の車輛をレストアするため、その工具の数と種類たるや膨大である(ボルトひとつ回すにしても、ソ連製とドイツ製と英国製とで規格が違うのだから!)。 作業のご苦労が偲ばれます。 しかしやりがいのある仕事だ。
 可愛らしいピンクのラジカセがまた泣かせる。(~~)
 戦車協会専用のハデな「戦車回収車」。
 まだまだゴロゴロ。 チャリオティーアやIII突が「これでもか!」と転がっている。 履帯やらなんやらかんやら、戦車の部品もそこらじゅうに点在散在している。 
 作りかけの戦車がいくつも転がっているという意味において、ワタシの机の上や押し入れを、そのまま35倍したような感じだ。
 いいねぇ・・・T-26の砲塔を単なる「塗装台」として使ってしまうセンス!(^^)

 黙々と作業を続ける、おっちゃん。 仕事はまだまだある。 背後のT-34-76・1942年型先行量産型が動く日はいつになるのか?!

 こうした人達が歴史の継承者として縁の下でがんばっている。 敬服するとともに、ある種の神聖ささえ感じる。 心からがんばって欲しいと思う(せめて資金援助のつもりで、戦車博物館の方でお土産を沢山買ってあげよう!)。
 「FAMO」18tハーフトラックはレストア作業が進められながら、博物館の表舞台に出てくるようになった。がんばって欲しい。(2011年末撮影)
 三歩進んで二歩下がる(こともある・・・(~ヘ~))。(2015年秋撮影)


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