対空兵器博物館(トゥースラ)
Ilmatorjuntamuseo , Tuusula



 首都ヘルシンキ市内からバスで約40分、トゥースラTuusulaという県のHyryla(←強いてカナ表記するなら「ヒュぃリュぃラ」。日本人には非常に発音しにくい!)というところにある、その名もスバリ、世にも稀有なる対空兵器のみと防空システムのみを展示する博物館。
 交通手段はレンタカー以外には路線バスしかありません。 ヒュィッリュィラ方面(←あぁ言いにくい)へのバスは、ヘルシンキの路線バスターミナルから定期的に出ており、「ヒュィリュィラ(←何回言っても言いにくいな!)の『いるまとーるゆんた・むせお』の最寄のバス停」で降ろしてもらうよう、運転手さんに言っておきましょう。 我々が運転手さんにお願いした際は大変親切なことに、路線バスの経路とはいささか外れた、博物館に近い、バス停ではない場所で降ろしてくれました(!!)。(←逆にそのために、帰りのバス停の場所がわからず難儀した(~~;)。行きはともかく、ここからヘルシンキへ戻るバスは本数が少ないようなので、時間配分に要注意です)

 博物館そのものは、同地に駐屯する陸軍対空部隊の基地に隣接しており、施設内には「許可なく進入禁止」の区域があるので注意。 屋外に置かれた巨大なレーダーサイトと、バカでかいSA-3対空ミサイルランチャーが目印にもなっています。 所在地で言えば「Klaavolantie 2, Tuusula」となります。

 我々の初訪問時には、優しそうな、しかし計算の苦手な(!)おじいちゃんがひとりでキリモリしているという、いささか寂しい博物館だったのですが(~~)、その展示物と保存状況たるや、マニアのみならずフィンランド防空の歴史を知るには十分過ぎるほど充実しています(収蔵品数は5000点を超えるらしい)。 なかでも(コアな)AFVファンなら「ランヅベルク・アンティII対空戦車(Ps.455-6号車)」の保存状態のよさには驚かれることでしょう。 エンジンや車体内部が覗けるように展示されているばかりか、砲塔が非常にスムーズに回転・俯仰します(大きな声では言えないけれど・・・動かしたった! 特に監視人も警告表示も無いものの、本当は「触ってもいいけど、内部には乗るな」かとも思われますので・・・注意)。 その他マイナー兵器のオンパレードで、「よくぞこんなモノまで動員してこの国の防空をしてくれた!」という感動すら憶えます。
 また同博物館でしか入手不可能と思われるみやげ物(対空部隊関係の書籍や、88FLAKピンズなど!)も販売されています。

 入館料は大人1人7ユーロ(2015年現在、HPによる。2002年春で4エウロだったか?・・・入館料のやりとりをした時点で、おじいちゃんのお釣りが妙な金額だったな(~~)。決しておじいちゃんは意としてボッたわけではない!親切でやさしいおじいちゃんなんである。計算が苦手なだけで!・・・いや、ワタシ的には、ボッタクられてもよい!と思うぐらいに充実した展示内容でした)。

開館時間(基本、春夏しか開いてないぞ!):
 5/5〜9/30→火曜〜日曜11:00〜17:00(月曜休館)
10/1以降→金曜〜日曜11:00〜17:00(12月と1月は予約制とのこと)

対空兵器博物館HP:
http://www.ilmatorjuntamuseo.fi/


主な収蔵展示物(実車写真集へ)


 初訪問した時は本当に「田舎の展示会場」然とした入り口だったが、6年後には立派なゲート(?)が出来ていた(2008年の撮影)
 屋内展示ホールには古今東西の対空火器がズラリ。
 圧巻!(でもマイナー過ぎる(~~;))(2002年春の撮影)
 都市防空の要:ハチハチ。(2002年春の撮影)
 ヘルシンキにあった防空作戦室が再現されている。 空軍大戦略!(2002年春の撮影)
 そしてなんと言っても、アンティ!(2002年春の撮影)
 屋外にも珍しい対空火砲がゴロゴロしているものの、状態はあまり良くない。 しかし決して朽ち果てるままにしてあるのではなく、「まだこれからレストア待ち」といったところでしょう。(2002年春の撮影)
 裏庭にも、さらに様々な防空兵器と器材。(2002年春の撮影)
 去年の隊内クリスマスパーティーの名残が・・・・・対空サンタ。(2002年春の撮影)
 近所にこんな場所もあった・・・って何があるか、おわかりいただけるだろうか。(2008年の撮影)
 ハチハチの対空砲台が記念碑的に残してあったのである。(2008年の撮影)


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