”なんで履帯のセンターガイドが転輪シャフトに当たらないで済んでるんだ〜疑惑”
PHASE:3
Suomen Landsverk Anti:n misteerio


 対空戦車「ランズヴェルク・アンティII」(実車写真集「ランズベルク・アンティ」参照)の謎・・・。
 それは上部転輪の軸と履帯のセンターガイドの相関関係にあった・・・。
 この問題に直面して過ぎ去ることはや数年・・・。

 この間に私もかば◎氏も、その社会的身の上が「やんごとなき」立場になる状況に見まわれ、のんびり「謎」を追い求めることが困難になっていた・・・。 しかし、ついにその謎の「答え」が明らかとなる日が、やってくる・・・!!


 履板はセンターガイドと完全な一体になっていること(しかしどうやら、わざわざ一本一本溶接してある(!)ようなので、これは現地にて詳細を取材予定)は明らかなのだが(故に「センターガイドが折れ曲がる構造になっている」「センターガイドは軟質素材」などということは無い)、上部転輪のシャフトをどうやって、長い長い履板のセンターガイドにぶつからないようにしてあるのか、これまでに考えていた仮説は:

  a)上部転輪の軸が、もともと(センターガイドを見越して)凹の字状に成型・加工されている
      →最も現実的な説のひとつではあるが、生産性と強度的に不安がつのる。
       なによりそんな変な加工するよりも、上部転輪の直径を大きくすれば問題クリアではないか。

  b)上部転輪の軸を後加工で、強引に凹の字状に無理矢理ねじ曲げてある
      →いざキャタピラ履かせてみたら、「あら!ぶつかっちゃったー」てか。
       まぁ、これも現実的ではあるわな(それではスウェーデン人に失礼か(~~))。

  c)上部転輪の軸は想像よりも遥かに、ムチャクチャ細いので無問題
      →これが最も現実的で「拍子抜け」だが、強度的に問題があるだろう。 ありすぎだろう。
       履帯のセンターガイドがバキバキ折れたように、上部転輪の軸もボキボキ折れるに違いない。

  d)上部転輪の軸に、あっと驚く変形システムが使用されている
      →だからどんなに、ぶつかろうが、よじれようが、強度的にも問題が無いってか?
       どんなに考えても私にはそんな装置を思いつけない。

  e)そこだけ時間と空間が歪んでいる
      →これが最も簡単便利な解釈である(!)。



 謎は謎のまま残され時は2008年。 2003年に疑問提起して以来、しばらくその消息を絶ってしまったかば◎氏も社会生活に(!)復帰。 氏も私もそうだが、オタクというビョーキは、やめようと思ってやめられるもんではない! ほぼ5年に渡る追究。 下に転載した当サイトBBSへのカキコミのはるか以前、実は2004年に「ある回答」が得られていたのだが(←おい!!)、この記事をいよいよ編集するに当たり、「覚えてるかにゃー?」という前振りを氏に振ってみた。 覚えていた。

微妙な疑問(こんなんばっかし) 投稿者:かば◎  投稿日: 2008年 1月30日(水)15時56分6秒


「アンティの上部転輪シャフトの謎」って何だっけ……。
ああ、“なんで履帯のセンターガイドが転輪シャフトに当たらないで済んでるんだ〜疑惑”でしたっけ?

↓下記「あんどれあすさんち写真集」でも、いかにもギリギリですよね。これが模型なら、「真鍮線に替えておこ」で強度と細さが保てるわけですが(笑)、実車でそんなに細くていいのかな。あるいはU字型に下方に曲がってるとか(そんなんあり得るのか?)。

同様の疑惑はアメリカのM3/5スチュアート軽戦車系列にもあって、あれもサイドガイドの内側が、模型だと上部転輪支持架に当たっちゃうんですよね。

http://www.andreaslarka.net/r903/R903031.jpg(← Mr.Andreas Lärka's web-site)

 『なんで履帯のセンターガイドが転輪シャフトに当たらないで済んでるんだ〜疑惑』というタイトルは、ここから拝借した。
 スチュアート系の謎問題は、(「フィンランド軍は使ってないから」という理由で!)ここで今は考えないことにする。 謎構造の構造自体がアンティのそれとは違うが、ただし、矛盾としてはやはり同様の矛盾である。 気になる向きは実地に調査の上、ご教示願いたい。(日本にM5トラクターなどが残されていないのが、まったくクチオシイ) 

 さて、前述した2004年の「ある回答」とは何か・・・?
 その夏のはじめ、「パロラの戦車博物館やらアレやらコレやら、1ヶ月後にフィンランドへ取材に行くのでちょっと教えてちょ。高くてフィン・エアなんて使えねー」と言ってきた人があった。
 ここはひとつこの人達に、「あの部分」の恥ずかしい写真のひとつも撮って来てもらおうではないか!! 「頼りになるフィンランド人の現地ガイド」も紹介してあげるから(^^)

 そして彼らがついに渡芬して数日後のある日、それは一通の画像ファイル添付のメールとして現地から送られてきた・・・


あ・・・・・。


 ・・・見たい? 見たい?



 ・・・見せてあげない。



 いやいや申し訳ないのだが、あまりにもショッキングな写真で、我が目を疑うとはまさにこのことである! 思わずモザイクをかけてしまった。
 というのも、「ひょっとしたら・・・いやでも、まさか・・・うわ、恥ずかすぃーーー!!」と考えていた、まさにその、「まさか」だったのである。

 「モーゼが紅海を真っ二つに割っていた!ビックリした」とエジプト人に言われて(写真まで見せられて)、ファラオはそれを信じただろうか? そんなバカな、もう我慢ならん! あまりに途方もない話なので、私はその現場を自分の目で確かめて来ることにした。

 衝撃のクライマックスは、次回、PHASE:4で!!     (つづく)

2008.07.15(か)

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