フォーランド・ナット
FO.141 F. Mk.I(GN-101/-104/-105号機)


1955年に初飛行した英国製戦闘機(本国では結果的に落第生となったが)。
1958年から13機が輸入された。 この内2機(GN-112と-113号機)は写真偵察型FR Mk.Iだった。
フィンランド初の音速を超えたジェット機でもある。
(エンジンの出力が小さくて、急降下しないと音速を超えられなかったそうだが)
戦闘機としては、1967年にはMiG-21F-13に転換されてしまったものの、
その後も練習機として1974年まで現役だったとのこと。




中央航空博物館に展示されているGN-101号機。
1958年7月31日に(BW-362のパイロットとして有名な)L.Pekuriペクリ少佐によって超音速を記録した。



基本的に、往時のイギリス空軍の標準塗装。



フィンランド空軍創設に欠かせないフォン・ローゼン(フォン・ルーセン)伯爵に因んで、
その名がステンシルされた機体である。



右舷のエアインテイク。
フォーランド・ナットを見る度に(どんな度だ)、
「(キャビアを産む)チョウザメ」を思い浮かべるのはワタシだけだろうか。



右舷主翼下面の、増槽のためのパイロン。



俯瞰から。 DC-3(DO-4号機)舐め。
カメラ小僧と比較すると、ナットの機体その小ささがお分かりいただけるだろう。



後部を俯瞰から。



中央航空博物館にはもう一機のナットが展示されている。ナットを探せ。
笑っちゃうMiG-19(なにかのCMに使われたらしい)の奥、美しいドラケンの奥、ちょっと上・・・。



これがもう一機のナット・・・屋外に置かれているGN-104号機。
高い塔の上に設置されているので、決して触れることができない機体(~~;)



こちらはヴァンターの航空博物館駐車場奥のジャンクヤードにて
(よいこは入ってはいけません!)。



2010年春に偶然見かけたGN-105号機。
会うことになるとは思わなかったモノに(しかも駐車場奥なんかで)会えて興奮気味。
「うわ・・・ナットやナット!」
以前からレストア待ちで、この博物館にまだもう1機保管されているらしい。



真正面から。



コクピット内部。
レストア前でキャノピーがひどく汚れているので、よく見えない。



射出座席の背もたれ。



コクピット側面と操縦桿。



キャノピー後部。
初期のジェット機だけに、やたらリベットが目立つ。



そのままカメラ位置を下げて、エアインテイクまわり。
この辺がチョウザメ。



左舷水平尾翼。



垂直尾翼。
牛のマーキングは第11戦闘機隊@ロヴァニエミ。



真後。 エンジンがごっそり抜けて丸見えのノズル。
赤くて丸いのは本来、この噴射孔を塞ぐためのフタ。



右舷水平尾翼下面を背後から。
ジェット戦闘機とはいえ、いかにも古き良き1950年代の構造。


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