ブリストル・ブレンヘイムMk.I爆撃機
(BL-180の遺骸)


英国ブリストル社開発の軽爆撃機。
「blenheim」は「ブレニム」というカナ表記の方が一般的(英語的)ですが、
ここではフィンランド人の呼び方「ブレンヘイム」とします。
冬戦争では、フィンランドへの援助兵器として英国から、
Mk.I(最初の形式)とMk.IV(いわゆる「長鼻型」)の2機種が送られ、
いずれもその後、芬国内でもライセンス生産が行なわれました。

これから紹介するBL-180号機(タイプはMk.I)も、
タンペレの国営航空機工廠(VL)で製造された機体で、
1944年10月11日、サラヴェシ湖(Saravesijarvi)に墜落、沈んでいたものです。
しかし近年湖底から引き揚げられ、
ヴァンターの航空博物館で展示されるようになりました。




湖から近年引き揚げられた、BL-180(ブレンヘイムMk.I)の残骸。
以下の写真は2001年、他の引き揚げられた様々な残骸とともに、
特別展示されていたときのものです。




垂直尾翼と、無残にもひきちぎれた胴体後半部分(左舷)。
無数のリベットと、わずかに当時の塗色(緑と黒の迷彩)が残っています。




同じく引き揚げられたブレンヘイムの、
ブリストル・マーキュリー・エンジン。
このエンジンも国産化されていました。




これはBL-180号機のものでも、引き揚げられたものでもありませんが、
博物館の片隅に、なぜかひとつ、ぽつねんと転がっていた(!)、
ブレンヘイムMk.Iの尾輪(だそうです)。



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